まろやかなきび砂糖の甘さと、すっきりとしたオレンジの香り。
直径10.5cmほどもあるこの大きなアメリカンクッキーは、
しっとりと柔らかく、たっぷりと甘く、冷やした状態だとねっちりと舌に絡みついてくる。
オレンジピールが少量の水分を含んでしっとりしているので、焼成時間は心持ち長めにした。
(加えたオレンジピールは写真にあるクッキーの中央に写っているぐらいの乾燥加減です。)
焼成時間が短すぎると生焼けっぽく、柔らか過ぎの仕上がりになってしまう。
そもそもソフトクッキーとはいえ、やはりある程度は乾燥した状態で、口に入れたときに気持ちよく感じる状態になるような焼き具合は欲しいところ。
焼き上がって冷めたら冷蔵庫に入れて保存する。
翌日には多少焼き戻って、焼き立てよりもしっとりと柔らかくなる。
食べるときは少しずつちぎって、ちょっとずつ堪能する。
まろやかで素朴なきび砂糖の甘みの中に、
苦みの穏やかなオレンジピールがきんきんと点在している様は、
どこか滋味のある大地をモチーフとした曲の中にきらきらした太陽の光の旋律が内包されているかのよう。
ねっちりした食感とオレンジの華やかで真っ直ぐな香りに思わずにっこりした。
【冷めてねっちり強め・しっとりソフトアメリカンクッキー オレンジ レシピ】
直径約10.5cm 一枚につき約69g 厚さ約9㎜ 4枚分
【材料】
・製菓用マーガリン 40g
・無塩バター 10g
・きび砂糖 75g
・はちみつ 5g
・塩 1g
・重曹 1g
・レモン汁 5g
・卵黄 20g(M玉約1個分)
粉類:
・強力粉 95g
・ベーキングパウダー 4g
・森永クリープ(またはコーヒーに入れるクリーミングパウダー)10g
ドライフルーツ:
・オレンジピール 30g(5㎜角にカットする)
【下準備】
・粉類(強力粉、ベーキングパウダー、森永クリープ)は合わせてふるっておく。
・油脂(製菓用マーガリン、無塩バター)は常温にしておく。電子レンジ150wで約40秒ほど加熱すると早い。溶かさないように注意!
・天板にオーブンシートを敷いておく。
・オレンジピールは5㎜角にカットしておく。
【作り方】
1.ボウルに製菓用マーガリンと無塩バターを合わせて木べらでクリーム状に練り、きび砂糖、はちみつ、塩、重曹、レモン汁も加えてよく混ぜ合わせる。
2.卵黄を加えてよく混ぜ合わせる。
3.ふるっておいた粉類を2.のボウルにくわえて、ゴムべらでさっくりと混ぜ合わせる。軽く混ぜたところでオレンジピールも加えてさっくりと混ぜ合わせる。ベーキングパウダーが反応して効力が薄れてしまうため、生地を練らないように注意する。粉気がみえなくなったらすぐに混ぜるのをやめる。まだひとまとめにしない。
4.ボウルにラップをして冷蔵庫に入れ、15分休ませる。
5.オーブンの予熱を180℃設定で開始。冷蔵庫からクッキー生地を取りだしてひとまとめにし、一度全体の重さを確認してから4等分にする。手で丸めて直径7cmのハンバーグやおはじきのような平たい丸形に整えたら天板に並べ、180℃のオーブンで5分、170℃に落として12分焼く。焼きムラを防ぐため、残り時間8分程度で向きを変える。
6.焼けたらオーブンから取りだし、オーブンペーパーごと網の上に移して冷ます。オーブンから取り出した直後は非常に柔らかいので、オーブンペーパーをスライドさせるようにして網の上に移すと上手くいく。
メモ:
・クッキーの生地を四等分した際、一つにつき焼成前が約74g、焼成後は69gになりました。
・4~5日ほど冷蔵保存できます。それ以内に食べきれない、あるいは少しでも劣化を防ぎたい場合は、ラップに包み、さらに袋かタッパーなどの密封容器に入れて冷凍保存します。
・オレンジピールは「王様のオレンジ」を使って作りました。苦みが少なくて食べやすいです。
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