それは、赤と白が繰り広げる甘やかな舞踏会。
乙女のように赤く甘酸っぱいクランベリー。
すべてを包み込む寛容さのあるホワイトチョコレート。
このふたつがたっぷりと甘いクッキー生地に加えられ、混ぜられ、ひとつの組み合わせとなってオーブンで焼かれる。
焦げないように、やんわりと、温度調整ステップを踏みながら。
そうやってクッキーは、熱を孕んで満々と膨らみ、やがて花開くように大きく広がっていく。
焼き立ては非常にやわらかく、すげなく扱えばもろくばらばらになってしまう。
だからそうっと落ち着いて、粗熱が冷めるのを待つ。
あえて冷蔵庫に入れると、身が引き締まってさらにおいしくなったりもする。
しっとり柔らかい食感で物足りないなら、しっかりと冷やせばいい。
ねっちりと固めの食感が出現して、2日目なんてもっとおいしいと思う。
さあ、お茶を淹れよう。
クッキーもお皿に移して。
準備ができたその瞬間、喜びの感情が走り抜けるのがわかる。
口にいれると、このすてきなクッキーの素材であるクランベリーとホワイトチョコレートが自己を主張し、互いを認識し、挨拶をかわしたかのような感覚を覚える。
今度は舌の上でより近い存在として出合い、しばし戯れて、やがてすべてが喉奥へと通りすぎていく。
一口、また一口と囓るごとに、繰り返し展開されてゆく。
そして。
たっぷりのクリームチーズをぬりつけるのだ。
しまいには、クランベリー&ホワイトチョコレートチーズケーキのような、にぎやかな食感と豊かな甘さに満たされてゆく。
【冷めてねっちり強め・しっとりやわらかアメリカンクッキークランベリー&ホワイトチョコレート レシピ】
直径約10.5cm 一枚につき約83g 厚さ1.1cm 4枚分
【材料】
・製菓用マーガリン 40g
・無塩バター 10g
・上白糖 65g
・グラニュー糖 10g
・はちみつ 5g
・塩 1g
・重曹 1g
・レモン汁 5g
・バターフレーバー 1g
・ブランデーエッセンス 1g
・卵黄 20g(M玉約1個分)
粉類:
・強力粉 95g
・ベーキングパウダー 4g
・森永クリープ(またはコーヒーに入れるクリーミングパウダー)10g
ホワイトチョコレートチャンク&ドライクランベリー:
・ホワイトチョコレート(今回は森永DARS白いダース1箱分使用。1粒を半分に切り分ける)約42g
・ドライクランベリー 40g
【下準備】
・ホワイトチョコレート(森永DARS白いダース)は一粒を半分にカットしておく。
・ドライクランベリーは粒同士がくっついて塊になっていたら、はがしてほぐしておく。
・粉類(強力粉、ベーキングパウダー、森永クリープ)は合わせてふるっておく。
・油脂(製菓用マーガリン、無塩バター)は常温にしておく。150wで40秒~1分くらい加熱すると早い。溶けないように注意。
・天板にオーブンシートを敷いておく。
【作り方】
1.ボウルに製菓用マーガリンと無塩バターを合わせてクリーム状に練り、グラニュー糖、上白糖、はちみつ、塩、重曹、レモン汁、香料(バターフレーバー、ブランデーエッセンス)も加えてよく混ぜ合わせる。
2.卵黄を加えてよく混ぜ合わせる。
3.ふるっておいた粉類を2.のボウルにくわえてさっくりと混ぜ合わせる。ホワイトチョコレートチャンクとドライクランベリーも加え、ざっと混ぜ合わせる。ベーキングパウダーが反応して効力が薄れてしまうため、生地を練らないように注意する。粉気がみえなくなったらすぐに混ぜるのをやめる。まだひとまとめにしない。
4.ボウルにラップをして冷蔵庫に入れ、15分休ませる。
5.オーブンの予熱を180℃設定で開始。冷蔵庫からクッキー生地を取りだしてひとまとめにし、一度全体の重さを確認してから4等分にする。手で丸めて直径7cmのハンバーグやおはじきのような平たい丸形に整えたら天板に間隔をあけて並べ、180℃のオーブンで5分、170℃に落として10分焼く。焼きムラを防ぐため、残り時間8分で向きを変える。
6.焼けたらオーブンから取りだし、オーブンペーパーごと網の上に移して冷ます。オーブンから取り出した直後は非常に柔らかいので、オーブンペーパーをスライドさせるようにして網の上に移すと上手くいく。
メモ:
・クッキーの生地を四等分した際、一つにつき焼成前が約88g、焼成後は83gになりました。
・4~5日ほど冷蔵保存できます。それ以内に食べきれない、あるいは少しでも劣化を防ぎたい場合は、ラップに包み、さらに袋かタッパーなどの密封容器に入れて冷凍保存します。
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