チェダーチーズが入って体にささやかな愛を。
ハート形に焼いたチェダーチーズサブレクッキー。 生地にはチェダーチーズのスライスチーズを練り込んである。
気泡をふんだんに含んで膨らみ、ほどよい厚みをともなった焼き上がり。
一枚つまむと、
最初にさくぼろ食感が現れて軽快な音律を刻み、
続いてほんのりチェダーチーズの香り。
そしてまったりとしたチーズのクリーム風味が流れ出す。
味の低音層でゆるやかに広がる塩の旨み。
やわらかい春の陽差しの日には、
これくらいの塩梅がちょうどいい。 まず冷凍して固くさせたスライスチェダーチーズを薄力粉とあわせてミルサーにかけ、
チーズパウダーを作る。
それを練ったバター、砂糖、塩、それから卵と混ぜてサブレクッキー生地を作るのだ。
スライスチェダーチーズはミルサーにかける前に冷凍庫で冷やしておいた方が粉砕しやすい。
量が少ないからうっかり冷蔵庫から取り出して直ぐにやってもなんとかなるけど、
粉がしっとりして混ざりにくいかもしれない。
フードプロセッサーがあれば、もっと簡単にできると思う。
(今はフードプロセッサー持っていないんです。)
出来上がったサブレクッキー生地はちょっとやわらかめ。
それをラップで包んで冷蔵庫で約1日寝かせる。 生地は前日に作っておけばいいのだし、翌日は焼くだけなところが気に入っているんだ。
そんな風にお気楽に考えていた。
ところが。
型抜き作業に思わぬ時間がかかってしまった。
少ない分量だから大したことないだろうと侮(あなど)っていた。
生地を冷凍庫で冷やし固めれば型抜き作業も簡単なのだけれど、
その待ち時間が何だかとても長く感じたのだ。
たかだか数分の待ち時間。
なのに、なんだか気持ちが急いている時ほど長く感じる。
うまくいくのかな…?
先行きが気になってくる。
なんとか型抜きの作業を終え、
とにかく塗り卵をぬり、
フォークで生地の表面に模様をつけ、
オーブンに入れた。
焼き上がってその出来映えを確認したとき、
ほっとした安心感に満たされた。
あーよかった。
心配は杞憂(きゆう)だったみたいだ。
むしろこれぞ柔らかい生地を使って手間暇かけた甲斐があったというもの。 水分の多いサブレクッキー生地はオーブンの中でのびのびと膨らみ、
まるみを帯びたハート形となり、
厚さは最大で1cmになった。
口に入れたときのほどよい厚みに満足感を覚える。
砂糖も入っているけれど、
甘さは控えめで食べやすい。
どちらかというと甘くない系に入るんじゃないかな。
型抜き作業に時間を取られたくないのなら、
生地をのばして冷凍庫に入れてから1日寝かせるか、
生地は厚さ1cmに伸ばして、 3.5cm程度の型で抜いた方が楽にできると思う。
【スライスチーズで作る・ハート形チェダーチーズサブレクッキー レシピ】
直径5.5×5cmハート型 生地を5㎜に伸ばして焼いて 約15枚分 1枚約10g
【材料】
粉類:
・薄力粉 80g
・コーンスターチ 5g
・ベーキングパウダー 4g
・無塩バター 40g
・きび砂糖 20g
・塩 1g
・卵黄 17g
チーズ:
・チェダースライスチーズ 2枚(約30g)
ぬり卵液:
・卵白 小さじ3
・塩 ひとつまみ 約0.1g
【下準備】
・粉類(薄力粉、コーンスターチ、ベーキングパウダー)は合わせてふるっておく。
・冷凍して固くさせたチェダースライスチーズと粉類の約半量をミルサーにかけてチーズを粉状にし、残りの粉類と混ぜ合わせておく。
・天板にオーブンペーパーを敷いておく。
・オーブンは焼成前に予熱を入れる。
・無塩バターは常温の柔らかい状態に戻しておく。(電子レンジ150wで約1分加熱すると早いです。溶けないように注意。)
【作り方】
1.ボウルに無塩バターを入れ、クリーム状になるまでゴムべらで練る。
2.きび砂糖と塩を加えてよく混ぜ、卵を加えてさらによく混ぜ合わせる。
3.チーズ入りの粉類を入れ、さっくりと混ぜ合わせていく。生地がぼろぼろとしている状態になったら、最後は手でひとまとめにする。
4.生地をラップで包み、冷蔵庫で2時間以上、できれば1日休ませる。
5.ラップから生地を外し、軽く練って生地を滑らかにする。ラップの間に挟んで、5㎜の厚さにめん棒で伸ばし、丸型で抜く。やわらかい生地なので、冷凍庫で冷やすと抜きやすくなる。
6.ぬり卵液の材料を小皿に入れてよく混ぜ合わせ、サブレクッキーの表面に指で塗る。更にフォークなどで飾り模様を描く。
7.天板に並べ、180℃のオーブンで約15~17分焼く。焼きムラを防ぐため、オーブンタイマーの残りが7~8分程度になったら向きを変える。
8.網の上に移して冷ます。
メモ:
・材料の無塩バターは、全量をバターで作ると香りは高いですが胃に重くなるので、今回は製菓用マーガリンを混ぜて作ってあります。
・焼き上がったクッキーは、タッパーなどの密封容器に入れて冷蔵庫で保存すると劣化が遅いです。
・サブレクッキーの表面模様を描く際には二股のフォークを使用しました。
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