皿の上に置いたときのコトッとした音。
分厚いからこその出てくる重厚な響き。
繊細で華やかでミルキーな風味と食感。
それでいてたっぷりと満足させるバタークッキーの厚みとキャラメルクリームの量。
甘さ控えめのバタークッキーを厚めに焼き上げ、ミルクキャラメルクリームをそっとはさみこんだキャラメルサンドクッキー。
甘いお菓子を期待するけれど、できるだけ穏やかな甘さ程度のもの。
キャラメルの固さは歯にもくっつく心配をしなくていい程度のもの。
クッキー生地は厚さ5㎜に伸ばしてから型で抜き、焼いたもの。
キャラメルをはさんだ出来上がりの状態で厚さは約2cmもある。
贅沢な厚みなのだ。
どっしりとした厚みは安定感があり、
繊細さとはかけはなれているような印象を受けるけれど、
口に入れてみるとさっくりとしていて優しい歯触り。
バタークッキーは砂糖を少なく控えめにして、キャラメルと合わせたときに甘すぎないように調整を図った。
キャラメル自体はそれなりに甘いけれども、つんとくる甘さはないし、まろやかさの味覚線上にある。
キャラメルは例えるなら固めのあんのような食感。
はちみつが入って華やかな風味が漂う。
バタークッキーとキャラメルを噛むごとに溶け出したキャラメルがとろりと全体に回り、
調和された旋律が広がっていく。
【贅沢な厚み。キャラメルサンドクッキー レシピ】
直径6cm丸抜き型使用 出来上がり一枚約46g 厚さ約2cm 5枚分
材料:
クッキー生地:
・無塩バター 56g
・塩 0.4g
・粉砂糖 24g
・全卵 12g
・薄力粉 96g
・ベーキングパウダー 2g
キャラメルクリーム:
・生クリーム 65g
・グラニュー糖 52g
・はちみつ 10g
・水 小さじ2
・塩 0.3g
・アガー 1g
下準備:
・バターは常温に置いてやわらかくしておく。
・粉類(薄力粉・ベーキングパウダー)はあわせてふるっておく。
・天板にオーブン用シートを敷く。
・焼成前にオーブンに予熱を入れる。
・オーブンペーパーを使って三角コルネを作っておく。三角コルネはオーブンペーパーを30×30×40cmの二等辺三角形に切り分け、40cmの辺の両端を持
ち上げるようにして丸め上げ三角コーンの形にしていく。先端が尖ったら、開いた口の方の紙を折り曲げて固定する。ハサミで切りこみを少し入れ、更に折
り曲げるとしっかり固定される。
作り方:
1.ボウルにバターを入れ、なるまでゴムべらで混ぜ、塩、砂糖を加えてさらに混ぜ合わせる。
2.全卵を加えて混ぜ合わせる。
3.粉類を加えてさっくりと混ぜ合わせ、生地をまとめる。
4.3.のクッキー生地をラップで包み、冷蔵庫に入れて1時間~1日休ませる。
5.冷蔵庫から4.のクッキー生地を取り出し、いくつかにちぎって手の平で押しつぶすようにしてやわらかくし、再びまとめ直す。
6.広げたラップでクッキー生地を挟み、めん棒でクッキー生地を厚さ5㎜にのばす。そのままスレンレスのバットなどに移して冷凍する。
7.キャラメルクリームを作って冷ましておく。
8.直径6cmの丸抜き型でクッキー生地を抜いて天板に並べ、予熱180℃のオーブンに入れる。焼成温度を160℃に落とし、約25分焼く。
9.網の上に移して冷ます。
10.コルネにキャラメルクリームを詰め、裏返したクッキーに各15gずつ絞り出す。そっと優しく上からもう一枚のクッキーを重ねてキャラメルを挟み、ス
テンレスバットの上に並べて冷蔵庫で冷やし固める。保存は要冷蔵。
キャラメルクリームの作り方:
1.耐熱ボウルに生クリームを入れ、500Wの電子レンジで30秒ほど加熱する。
2.小さめのフライパンにグラニュー糖と水を入れ、中火にかける。ときおりフライパンをゆすったり回したりして砂糖を溶かし、煮つめていく。
3.希望するキャラメル色の二歩手前くらい、まだまだキャラメルの色合いが明るい頃に火を止める。(125℃以上)
4.このタイミングで生クリームに塩とアガーを加えてミニ泡立て器(ドレッシングマドラー)などでよく混ぜ合わせる。
5.4.の生クリーム液を2~3回に分けて静かにキャラメルに加え、そのつどフライパンをゆすって馴染ませる。
6.再びキャラメルを極弱火にかけてゴムべらでゆっくり混ぜ合わせながら約5分加熱し、アガーを完全に溶かす。(110℃)
7.耐熱容器に移し、完全に冷ましておく。