移りゆく季節の中で、梅の花が一斉に歌い始めました。
朱赤の盆にのせると、白梅の白波に浮かぶ曙の太陽の光みたいです。
そして、朝の一番はじめにつまむきな粉入りのたまごパン。
ふっくら厚みがあって、ころんとかわいいたまごのフォルム。
きなこたっぷりでプレーンよりもやや色が濃い仕上がりです。
つまんで頬ばってみると、きな粉の香ばしさが広がっていきます。
くちどけよくほろっとした食感で、さっくりしっとりしたかと思えばスーッと溶けていく感覚です。
飲み物は温かい黒糖ミルクにしました。きな粉風味のビスケットと合わせるとよりおいしいです。
きな粉たまごパンが口の中でミルクを吸ってふわっと花開き、重ね合わさる黒糖ときなこ。
すべてを包み込んで魔法をかけたみたいに結びをほどいいてゆくミルク。
いい朝です。
この「きなこたまごパン」はビスケットタイプのものです。
焼きたては表面がさっくりとしていて、一晩おくと全体的にほんのりしっとりします。
【きなこたまごパン レシピ】
3.2×3.7cm楕円型(オーバル型)生地の厚さ1cmに伸ばして焼いて18枚+余り1個分
【材料】
粉類:
・薄力粉 86g
・きな粉 20g
・ベーキングパウダー 4g
卵液:
・卵(卵黄1個分+卵白で調整する) 40g
・上白糖 35g
・はちみつ 5g
・ラード 15g
・重曹 0.5g
・水(重曹用)0.5g
【下準備】
・粉類は合わせてふるっておく。
・重曹を水で溶いておく。
・天板にオーブンシートを敷いておく。
・湯煎の準備をしておく。
【作り方】
1.卵液を作る。ボウルに卵を溶き入れ、上白糖とを加えたらすぐに泡立て器で混ぜ合わせる。はちみつとラードも加え、湯煎(温度40~50℃ほど)にかけて砂糖、はちみつ、ラードを完全に溶かす。
2.卵液を湯煎から外し水で溶いた重曹を加えて混ぜ合わせ、1、2分置いて冷ます。
3.粉類に卵液を加えて、ゴムべらなどでさっくりと混ぜてひとまとめにする。
4.ラップで包んでアルミバットの上におき、冷蔵庫で約30分寝かせる。
5.ラップの包みを解いて、折りたたむようにしながら生地を表面がなめらかになるまで軽くもむ。
6.生地に薄く打ち粉をして厚さ1cmに伸ばして型で抜き、天板に並べる。残った生地は丸める。
7.180℃に予熱したオーブンに入れ、170℃に温度を下げて焼成時間を15分に設定して焼く。途中残り時間が9分頃になったら天板の向きを変えて焼きムラを防ぐ。
8.網の上に移して冷ます。