味覚の奥の方でじわっと広がるきび砂糖の滋味深くまろやかな甘さが広がっていく。
プレッツェル型で抜いて焼き上げた素朴なクッキー。
この形からはどこか異国の情緒が感じられる気がする。
紅茶をすすりながら、一、二枚のクッキーをつまむ。
時間にしたらほんとうに短い、つかの間のひととき。
はっと我に返って、
なにやってんだろ、わたし。とは思う。
でも慎ましいながら、いい時間だと思う。
それにしてもプレッツェル形のクッキーときたら。
口に入れるときは一枚が大きく感じられるのに、歯で噛み砕くときは細い紐状の焼き菓子ように微妙な力加減で軽やかに割れてくれる。
この絶妙な力の入り具合とそこから始まるリズムがなんとも快感なのである。
同じクッキー生地で小さいサイズの抜き型を使った、一口サイズのクッキーでもこの感覚は得られまい。
この形状だからこその食感、ハマる。
と言ってもデメリットもある。
綺麗な形にクッキー生地を抜きたいと願ったら、冷凍庫で生地を数分冷やし固めたりする工程が発生したりするし、抜き型を使い終わった後、洗うのだって手間がかかる。
その分作業時間も長くかかるし、面倒くさくなる。
けれども、それ以上の魅力を提供してくれるのだ。
プレッツェル型。買ってよかったな。愛用できそうである。
【プレッツェル形 きび砂糖型抜きクッキー レシピ できあがり総量約315g】
半量の157g使用で プレッツェル型 約14枚分
【材料】
・薄力粉 150g
・コーンスターチ 10g
・無塩バター(製菓用マーガリン可)80g
・きび砂糖 48g
・卵黄1個分+卵白 24g
・塩 1.3g
【下準備】
・粉類(薄力粉とコーンスターチ)を合わせてふるっておく。
・バターは常温に戻しておく。電子レンジ150wで約1分すると楽です。
・天板にオーブンシートを敷いておく。
・オーブンは予熱してから使う。
【作り方】
1.ボウルに常温に戻しておいた無塩バターを入れ、ゴムべらでクリーム状になるまで練る。2.塩ときび砂糖を無塩バターに加えて混ぜ、卵も加えて混ぜ合わせる。
3.粉類を加えてさっくりと混ぜあわせる。最後は手でひとまとめにしてラップで包み、冷蔵庫で2時間以上、できれば1日休ませる。
4.オーブンの予熱を開始する。
5.クッキー生地を5㎜の厚さに伸ばし、抜き型で抜く。生地をのばしたらステンレス製のバットにのせて冷凍庫で数分冷やしてから型で抜くと綺麗に出来上がる。プレッツェルの穴が詰まったら、爪楊枝を使って取り除く。
6.天板にクッキー生地を並べ、180℃のオーブンで約17分焼く。焼きムラを防ぐため、オーブンタイマーの残り6分ぐらいで天板の向きを変える。
メモ:
無塩バターばかり80gで作ると胃に重くなるので、今回は無塩バター20g、製菓用マーガリン60gの配合でつくりました。普段使いには良い塩梅です。
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