冬の透明な光が澄み切った空気の中をまっすぐに抜けて、窓から差し込んできます。
このフルーツスコーンを焼いた日の空は朗らかで、
焼きたてを蝶の絵柄の皿に盛ると、ああ、春が、近いな。と思わせました。
実際にはこれから2月を迎えるわけですが、そんな瞬間でした。
スコーンを両手で持って、二つに割ろうとすると、素直に言うことを聞いてくれ、中からドライフルーツのクランベリーやパパイヤ、マンゴ―、パイナップルにレーズンなどがまるで「やあ、こんにちは」と言っているかのように顔をのぞかせました。
クロテッドクリームを優しく塗って、一口ほおばると、外側はさっくりとしていて、内側はふんわり。
クリームと一体化すると、舌の上でほろっと崩れました。
ドライフルーツをかみしめると、甘く、果肉の食感が心地いい。
ドライフルーツは砂糖衣が厚く感じたので、軽くお湯で洗い、水気を拭き取ってから生地に入れました。
結果、パパイヤの果肉は透き通ったような色合いを出し、まるで宝石のように見えます。
紅茶を口に含むと、すーっと溶けていきました。
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